2013年6月17日 前天塩岳(1,540m)天塩岳(1,567m)


ふと目が覚めると5時を回っていた。寝付けないと、うだうだしているうちに寝てしまっていた。
時間はあるので、車から降りて、お湯を沸かし朝食をとる。
昨日のように虫がいない。

 

6時19分、出発。今日は、前天塩岳を経由して、天塩岳へ登り、新道から下山して、連絡路からヒュッテ前に戻る計画だ。
登山道に入ってちょっとすると、残雪があった。最初は雪の感触に喜んだものの、後で、登山道が分からないくらい雪が残っていて、行き先を考え込むことになった。

 

エゾノリュウキンカが綺麗に咲いていた。

今回は、旭川で研修があったので、移動日を利用して登ることにした。
ただ個人的問題として、一人での車中泊が好きではないというのがある。一人ぼっちで、なにか見てはいけないものを見ることになる可能性が嫌なのである。
 

当麻の道の駅に泊まろうか、ここまで来てしまおうか考えているうちに着いてしまった。ヒュッテに泊まろうかとも思い、中を覗くと広過ぎて、一人で泊まるには不気味に感じた。

エゾエンゴソウ?
 

6時52分、新道との連絡路分岐に到着。曇り空だが、歩いていると寒くはなく、風もあまりない日だった。

昨日は、6時30分頃にヒュッテに着いた。日曜日の晩。思ったとおり誰もいなかった。
落ち着いてから、買ってきた弁当を外で食べた。虫がうるさく、じっと食べていられない。立ったり座ったりしながら急いで食べる。早く車の中に入りたくなった。
 

連絡路の分岐を過ぎると、たっぷりの雪があった。どう進めば良いか迷う。昨日の踏み後も消えているようだ。
目を凝らすと、ピンクテープがあった。久しぶりにテープのありがたさを感じる。
 

7時13分、旧道(沢)コース分岐に来る。
ここからは雪がなくなり、登山道を迷うことなく進むことができた。
段々、登りがきつくなってくる。
 

不安を感じながらの一夜を迎える・・そういった風にはならなかった。ビールを飲み終える頃には気持ちが大きくなり、心地よい時間が流れた。あたりも真っ暗という感じにはならなかった。ただ、早く寝なければとの想いが強すぎたのか、寝つきが悪かった。


 

足元が、土からガレ場に変わってきた。一人なので、自分のペースでゆっくり進む。

天塩岳は、末さんと山さん、そして末さんの娘さんとで来ている場所だったので、自分も登ってみたかった所だった。

 

タチツボスミレ?
花は良く分からないが、いろんな種類の花が咲いていた。群生していると目を引く。


 

やがて、登山道の両脇に咲くチシマザクラ並木の中を進むことになった。
足元の石も、明るい色に変わっている。
目の前が広がる予感がする。

 

やがて、ハエマツが見えてきた。視界が広がる。
頂上はそこかと、思ったらまだまだ先だった。


帰ってきて、インターネットを見ていると、カントリーマンさん達が、前日登っていることを知る。もう少し早くヒュッテに着いていれば会えたかも知れないと思うと残念だった。
 

9時丁度、分岐に着く。
天気が今ひとつ。ポツリポツリと感じるものがある。
急いだ方が良いとは思うものの、自分には無理。


 

前天塩岳の頂上を目指し、ガレ場を進む。
先ほどの分岐から随分遠くに感じる。
ちょっと進んでは休み、ちょっと進んでは休みと繰り返す。
風が冷たくなり、アウターを着る。

 

イワウメが満開。

一歩一歩進む。
高い山らしい周囲と展望を感じながら進む。
 

やっと、山頂の標識が見えてきた。
あー、天気が悪い。

 

9時23分、前天塩岳山頂に到着。
風もあって寒い。
パンをかじり一休み。

 

基本、ガスっているが、たまぁに、天塩岳の奥の山が見える。

雄大な景色を楽しむが、ここで時間を潰すより、天塩岳頂上の方が良いと決まっていると思い、腰を上げる。
 

9時40分、再び出発。

こういう高い所は久しぶりなこともあり、天気はともかく、いいところだぁーと感心する。
 

一旦ハエマツの中を下る。

9時56分、トラバース分岐を通過。振り返ると、前天塩岳への登山道が続いて見える。
 

再び登りに入るが、前天塩岳へ登るより楽な感じがした。
またもや、風が冷たくなってくる。脱いだアウターをまた着込む。

 

10時40分、分岐に到着。
行き先が確認できる。
周りは、ガスって遠くが見えない。


 

天塩岳の方が、雪が残っているように感じた。
とにかく、天気だけが残念だった。
高い所の天気は難しい。なかなか晴天にありつけない。

 

10時50分、天塩岳頂上。
貸切だ。と思った。
寒かった。
ゆっくりする気がしなかった。
でも、一服くらいはしようと、標識前に座りかけたとき、沢コースから突然、おじさん2人が登ってきてびっくりした。
結局は、この2人に大いに助けられることになった。

 

写真を撮ってあげたり、撮ってもらったりして、自分は先に避難小屋に向けて出発する。
キバナシャクナゲがたくさん咲いていたが、羊蹄山の方が凄かったように感じた。
エゾイソツツジはもう少しの感じ。先週の樽前山で見たのと同じくらいに感じた。
 

11時35分、避難小屋に到着。
西天塩岳の斜面には踏み跡が見えた。
少し気持ちが揺らいだが、無理はしないことにした。

ここでは休まず、このまま進むことにした。
 

遠く続く登山道に心が躍ると同時に、もう少しで現実に帰るのかと思うと寂しくなってくる。


 

11時55分、円山頂上。
なんか勘違いをして、頂上直ぐ下のガレ場で休んでしまった。天塩岳頂上にナキウサギがいるそうだが、ここにもいるのだろうなと眺めていた。

先ほどのおじさんが通り過ぎたと思ったら、直ぐ上で声がした。それで頂上が直ぐそこと分かったのだ。
 

二人と話をした後、もう少し休んでから降りると伝えた。
結局、丸山での休みが一番長かった。
頂上の雰囲気も好きだった。
十分休んだ後、二人の歩いて行った方に進む。


 

エゾノゴゼンタチバナという名の花だろうか。
たくさん咲いていた。
初めて見る花と思った。
なにか気になる花だった。

 

しばらくすると、結構な距離の残雪が残っていた。ピンクテープを探すも見つからず、どうしたものかとキョロキョロすると、先ほどの二人の足跡を発見。
これで迷わずに済むと安堵する。下山後、二人には厚くお礼を言った。

 

残雪の中を進み、13時5分、連絡路入り口に到着。
少しずつ下って行く。
頭の中で考えていたより、連絡路が長く感じる。地図を出し、沢に突き当たればもう少しで出口と確認する。


 

13時36分、旧道へ戻る。標識の下の石に腰掛け今日の行程での最後の一服。
ヒュッテまで、あと1.5キロ。

体も慣れてきたせいか、マイペースで歩いてきたせいなのか疲労感は少ないし、足も大丈夫だった。


 

ヒュッテ前の張り紙に、沢の全部に橋が掛けられていないと書かれていて、濡れることも覚悟していた。
結局は、すべての沢に橋が掛けられていて助かった。

ヒュッテ前の炊事場の水は出ていなかったが、ポリ容器に水道水が用意されていて、顔も洗うことができた。ありがたい心遣いだった。
 

こうして、14時6分、無事帰還。
ヒュッテ前に行くと、先ほどのお二人が、記念写真を撮ろうとしていた。踏み跡のお礼のこともあり、写真撮影を手伝った。また少し話をしたあと、二人は帰って行った。
再び、一人になった。、体を拭いて着替えた。忘れ物がないか確認し、今日も、いい登山ができたことを感謝しながらヒュッテ前をあとにした。

 
昨日の朝、末さんと偶然出会う。報告会をする必要があると言うので、結局昨日は午前様。  6月22日 なんか飲みすぎ管理人
ヨロヨロ山岳倶楽部

 
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